目に見えない、感覚的な仕事。
正解はない、
というのが持論です。

PROFILE

サウンド部 札幌本社坪口(2011年入社)
  • キャリア入社
  • サウンドデザイナー

出身は奈良。元来映画・ゲーム好きで、芸大の映像科で映像と音を学ぶ。卒業後は、よりインタラクティブにプレイヤーを楽しませることのできるゲームの世界へ。前職で任天堂タイトルに関わるうちに元々あった任天堂愛が高まり、2011年、意を決してNintendo Cubeに入社。現在はサウンド部のマネジメントと、サウンドディレクションを担当。

Nintendo Cubeはどんな会社?

ゲームに関するプロが集まっている会社だと思います。若いスタッフにも大いにチャンスがあります。
札幌本社は札幌駅に近く、赤れんが庁舎などを一望できる立地。大げさに言うわけじゃなく日本一環境の良い会社だと思っています。出来たばかりの新しいオフィスは、若い社員の意見を聞きながらつくったんです。それもNintendo Cubeらしいなぁと思います。サウンド部の業務は音を再生するので、周囲への配慮として他のセクションから少し離れた場所にスタッフの自席を設けてもらいました。自席とは別に、音響の確認と収録業務を行う防音室があります。

サウンドの仕事とは?

Nintendo Cubeの全ゲームの音楽、効果音、声等、音に関わる全業務をトータルに設計・制作します。Nintendo Switchから振動表現が豊かになり、つくり方が効果音と似ている部分もあるためサウンド部が担当するようになりました。音と振動は連動するものだと考えています。
ぜひ一度、ゲームを音無しで遊んでみてほしいですね。音って、目に見えないけれど絶大な効果があります。音が無くてもゲームはできるけれど、音がついたらどれだけ違うか。非常に重要な、最大の補足効果だと私は思っています。

大事にしていることは?

サウンド全体、振動を含めて「感じながら」というのはとても大事なことだと思っています。効果音であればどうしたら体感が増すか、音楽ならどうやってその状況を描写するか、そういうところの追求なんですが、尽きない面白さがあると思ってます。このシーンで大事な音は何なのかということを常に意識し、実際にプレイしながら、手探りで取っ替え引っ替えする感じです。水に落ちる音も、連続して同じ音が鳴ったら機械的に感じてしまう。複数の素材を有機的に変化させることでイキイキするわけです。マリオパーティなら、ボイスや行動音でどうしてキャラクターに生命を吹き込むか。音楽ゲームの場合は音楽が主役になりますのでどう聞かせるかです。音楽が聞こえない(リズムがとれない)とゲームができないので、一定の役割を果たす音でもあえて排除する。そこは引き算の発想が必要になります。
正解はないですしね。音も振動も目に見えないから、非常にオカルトチックな仕事をしているなぁと思うことがあります。

「やってて良かった」と思うことは?

全世界でたくさんの方に遊んでいただいているというのは、感慨深いですね。量販店などで遊んでいる姿を見ると気持ちが昂ります。家族が遊ぶ姿とか、ネットで海外の方が熱狂している動画を見ることもあります。遊んでいる方が楽しんでいる、それに尽きます。
また、「スーパー マリオパーティ」に「なりきりビート」という音楽をテーマにしたモードがあるんですけれど、これに関しては非常に大きなチャレンジをして、成功したと思えます。シンプルなリズム遊びでぐんぐん気持ちが高まっていく感覚があって、たくさんのプレイヤーに楽しんでいただけているようなので、これは本当に「やったぜ」と思いました。

サウンド職になるための資質とは?

音大を出てないとダメ、卓越した楽器の演奏テクニックがないとダメ、ということはありません。あらゆる音のトータルデザインですから「音響」にどれだけ興味を持っているかが重要です。どれだけ音が好きか、自分がつくる音で人を楽しませたいかです。私自身は昔から映画を「観る」以上に音響を「聴く」感覚で接していました。サウンドはとても感覚的な仕事です。色んな作品を見て、吸収して、真似るところから始めて、音に対する感性を高めていってください。

※ Nintendo Switchは任天堂の商標です。

周りから見た坪口さん周りから見た坪口さん

  • 常にユーザー目線で考え、妥協を許さない。常にユーザー目線で考え、
    妥協を許さない。
  • これと決めたら必ずやり抜く強い意志をもっている。これと決めたら必ず
    やり抜く強い意志をもっている。
  • いつもサウンド部のことを考え、部下を信頼してくれる。いつもサウンド部のことを考え、
    部下を信頼してくれる。
  • フランクで、部下にやさしい。フランクで、
    部下にやさしい。